百獣の王の雄(オス)ライオンは、結構切ない。

皆さんはライオンってどんなイメージをお持ちでしょうか?

ライオンのイメージは、力強さ、威厳、王者の風格、そして草原の支配者としての地位を象徴しているのではないでしょうか?

時としてライオンは勇気や力強さの象徴として讃えられています。その風貌とたてがみは、彼らが草原での支配者であることを強調し、実に堂々としているように感じます。

ライオンは勇気や力強さの象徴

また、ライオンはしばしば王の象徴としても描かれることがありますよね。

彼らの力強い姿勢や威厳あるたてがみは、王のような風格を持っています。このため、多くの場面でライオンは王者や支配者のシンボルとして表現されます。

このように、完全無欠のような強いイメージがあるライオンですが、現実のライオンの生活はいったいどんなものなのかお話ししてきたいと思います。

目次

ライオンの生活

ライオンは、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類です。 別名はシシ(獅子)。 オスの体重は250キログラムを超えることもあり、ネコ科ではトラに次いで2番目に大きな種となっています。 現在の主な生息地はアフリカ大陸のサブサハラであり、インドのジル国立公園のインドライオンは絶滅が危惧されています。

イオンは、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類です。
ライオン
学名Panthera leo
英名Lion
分布域サハラ南部から南アフリカ、インドの一部など
生息環境主にサバンナや茂みのある岩地
体長雄で170~250cm 、雌では160~200cm 程度
体重雄で150~250kg 、雌で120~180kg 程度
エサシマウマ、ヌー、インパラ、水牛、カバー、キリン
寿命10年~15年

ライオンの家族構成は

野生のライオンはプライドと呼ばれる群れを作って生活します。 この群れは1~3頭のオスと10~15頭ほどのメスと子供で構成されており、一夫多妻制です。 狩りをするのはメスの役割で数頭のメスが協力、連携してして狩りを行います。
また、ライオンは家族や絆の象徴としても描かれることがあります。ライオンの社会は家族単位であり、仲間との絆や協力が強調されます。このようなイメージは、ライオンが強さと一体感を持った社会的な動物であることを示しています。

縄張りを引き継ぐのは、メス

ライオンは母系社会で、プライドの中で生まれた子どものうち、オスは2~3歳で群れ(プライド)から追い出されてしまいます
一方オスとは違い、メスはそのプライドに一生属します。そのことからプライドのメス同士は姉妹や母子など血縁関係があり、メスたちの絆は非常に強いと言えます。生まれた縄張り(プライド)で一緒に暮らし、子供を産んで代々同じように育てます。それゆえ、メスライオンたちは子孫に縄張りを引き継いでいるとも言えるかもしれません。
基本的に入れ替わるのは縄張り争いをするオスだけです。ライオンの群れの象徴というと「たてがみ」がりりしいオスライオンを想像しがちですが、実際はメスライオンが子孫繫栄にため縄張りを維持していると言えるかもしれません。

プライド(縄張り)は、獲物や水場の量にもよりますが20~400k㎡と言われています。
獲物の豊富なところほど行動範囲は狭くなる傾向あるますが、その範囲を尿などでマーキングし、雄はこの中に入ってくるものを警戒します。

ライオンのメスは子育てと狩り

ライオンのメスは子育てと狩り

メスは子育てと狩りもします。子育ては群れ全体のメスで行いますが、血縁関係が濃いので結びつきが強く、どの子供も大切に扱います。メスライオンは一度に1~5頭の子どもを産み、生後6か月程で乳離れします。一方狩りに関してもメスの役割になっています。イメージでは、威風堂々としているオスが大胆に狩りを行っているイメージがありますが、オスはサバンナでも体が大きく目立つのであまり狩りには向いているとはいえません。そしてオスにはほかの重要な仕事があるのです。

ライオンの餌

夜行性のライオンは、日差しの強い暑い日中は木陰などで休んでいて、涼しくなる夕方から夜間にかけて活発に行動します。時速60キロほどで走ることができます、一匹で獲物を倒すのではなく、チームプレーで狩りをするのも大きな特徴です。獲物となるのは主に草食獣で、シマウマ、ヌー、インパラ、水牛、カバー、キリンスイギュウなどの大型獣から、イボイノシシやウサギなどの小型獣、さらにはネズミや小鳥などの極めて小さなものまで含まれますが、群れを維持していくためには相当量の食糧が必要になり効率よく大きな草食獣をとらえたいところです。通常、狩りの成功率は約25%と言われています。
時には、他の肉食獣が倒した獲物を横取りすることもありますが、逆にハイエナなどに奪われてしまう場合もあります。

ライオンの獲物

オスの役割り

オスラインのみが身に着ける、「たてがみ」は、りりしく威風堂々と見えますが、一方で、グダグダ寝てばっかり、そして食事の時にはメスが狩ってきた獲物を一人だけ一番最初に食べているダメ男君みたいなイメージもあります。

普段はそんな映像や紹介も多く、のんびり過ごしているようにしてるように思われがちですが、縄張り(プライド)を守るという大事な仕事を担っています。

自然界で生きて行くことはとても厳しいことで、自分たちの縄張りを命がけで守る必要があります。縄張りの中に入ってくる動物の中で、ライオンと同じ獲物をエサとしているハイエナやリカオンなどは敵であり、常に争いの中でプライド(縄張り)を守る必要があります。時にはハイエナを殺すことがありますが、見せしめのためであり食べることはありません。

群れの入れ替わり

オスライオンは生まれてから2~3歳までは育ててもらえますが、その後群れから追い出され、オスライオンは放浪を続け、やがて6~7歳の若い成獣となると、自分のプライドの獲得のために奮起し、他のプライドの主であるオスライオンに闘いを挑みます。現リーダーの中でも強いオスライオンは長期間にわたり防衛し、自分のプライドを維持し続けますが、歳をとって体力がなくなったり、けがなどで弱くなったプライドの主のオスライオンが闘いに負けてしまうと追い出され、新しいオスライオンにプライドを乗っ取られることになります。またその際、命を落とすオスライオンも少なくありません。

また、新しいオスライオンは群れを乗っ取ると、前のリーダーの血を受け継ぐ子供を殺してしまいます。新たに群れ(プライド)を守るオスライオンとしては、その前のリーダーの子供の存在さえも将来脅威になりうるということです。また、子供が居るとメスライオンが発情しないという理由もあります。

オスライオンは、いつもグダグダして食事だけは一番にありついているイメージがありますが、リーダー争いや他の肉食獣との争いに備えてここぞという時に力を発揮できるよういつも体力を温存しているのかもしれません。

リーダーになれないオス

もちろんすべてのオスライオンがリーダーになれるわけではありません。プライドを乗っ取ることができないオスライオンもたくさんいます。そうした彼らはサバンナを彷徨い続けて生きていかなければなりません。一般的に兄弟同士の絆が強いライオンは兄弟で一緒に生活している場合もありますが、オスライオンは見た目ほど狩りの成功率が高くありません。場合によっては飢え死にしてしまう可能性もあります。威風堂々のオスライオンといえども一人で生きて行くことは至難の技です。また単独のライオンは、ハイエナなどに狙われる可能性もあります。1対1であれば余裕で勝てる戦いだとしても、何匹ものハイエナに狙われたとしたら体力を奪われ、やがて命を落としてしまいます。

その他ライオンのあれこれ

ライオンの天敵は?

ライオンでも子どもはハイエナやハゲワシ、ヘビ、ヒヒに狙われ補食されることがあります。 大人のライオンでも水辺でワニに襲われることも。 またアフリカゾウもライオンにとっては驚異です。 ゾウの子どもをライオンが狙うことはありますが、大人のオスのゾウに襲われるとさすがに歯が立ちません。また、天敵ではありませんが、狩りを行った際に誤って水牛の角などが刺さって命を落とす場合があります。

ライオンが体を舐めるのはなぜ

理由はいくつもありますが、ザラザラした舌を使って舐めることで、汚れや臭いを消す効果があり、体を清潔に保つことができます。 また、舐めることで唾液が気化して体温を下げる効果や、リラックスする効果も! さらに、仲間同士で舐めることでコミュニケーションを図ることもでき、ライオンにとっては必要不可欠な行動です。

ライオンは世界に何頭いますか?

アフリカライオンとインドライオンの2種類。 アフリ カライオンは野生で推定2万~4万頭、 インドライオン は野生で約350頭と言われています。

ライオンは草を食べますか

ライオンはネコ科の肉食動物ですが、肉だけを食べ、消化するように進化してきました。それ故、ライオンの消化器官は非常に短くできていて、仮に野菜などを食べても、消化する前に排出されてしまいます。 ただ、 消化の悪い物や、変な物を食べて吐き戻しをしたくなった時等は草を食べて吐き出します。 また体を舐めた時に胃に入った体毛が、固まって毛玉になった時、これを吐くためにも食べまるようです。

厳しいオスライオンの世界ですが、

今日はライオンの世界について見てきました。

なんだかいつも想像しているライオンとちょっと違いましたが、どんな動物でも自然界で生きて行くのは大変なことだと分かりました。

ライオンの世界

特にいつも最前線で戦うことを強いられるオスライオン。自分の群れ(プライド)を獲得するためにも命がけ、プライドを獲得しても維持のために命がけ、もともとプライドに縁のないオスライオンは、死の淵をさまようという訳で、見た目の威風堂々とした姿からはちょっと想像できない厳しい世界を紹介しました。

しかしオス1頭で群れのメスたちや子供たちをを守っている姿や、輝く金色のたてがみを持つ立派な姿は、遥か昔から王のシンボルとして人々が憧れ、今でも勇気や力強さの象徴として讃えられています。

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