こんにちわ、しれっとトリビアです。
今日は私達日本人の、名字(苗字)ついてお話したいと思います。
一般に名前と言うと、苗字と名前がありますが、下の名前は生まれた時に付けてもらうので、何か特別な意味があるように思いますが、苗字は家系によって引き継がれていますからあんまり意識することなく当たり前のように使っています。生まれた時から、日常的に使ってきた苗字ですから、あまり深く考えたことはないかもしれません。
しかし苗字にも意味があったり理由がある場合もあります。今日はこの苗字について語っていきたいと思います。
名字(苗字)と名前
まず、名前って言われてどこを指すと思いますか?
名前の呼び方には、姓名、氏名、名前、フルネームなんて言われますが、全体を言うのか、下の名前だけ言うのかちょっと分かりにくいですよね。
そこで分かりやすいように表にしてみました。
それでもわかりにくいですよね。
例えば「名前を書いてください」と言われたら、苗字だけでもいいですし、下の名前だけでも大丈夫。もちろんフルネームでも大正解ですよ。
でも氏名を書いてくれと言われたら、苗字と下の名前の両方を記入することになります。
でも結局、苗字と名前と分けても全体でも名前というので、そういうものだと理解しておいた方がいいかもしれません。
また、「みょうじ」は、「名字」と「苗字」と書く事があります。本質的な意味は同じなのですが、名前と間違えそうなので、ここでは「苗字」という文字を使いますね。ちなみに公的書類では「名字」を使います。
日本で多い苗字ランキング
では、ここで突然ですが、日本で多い苗字トップ10をいってみましょう。
順位 | 名前 | 人数 |
---|---|---|
1位 | 佐藤 | 183万人 |
2位 | 鈴木 | 177万人 |
3位 | 高橋 | 138万人 |
4位 | 田中 | 131万人 |
5位 | 伊藤 | 105万人 |
6位 | 渡辺 | 104万人 |
7位 | 山本 | 102万人 |
8位 | 中村 | 102万人 |
9位 | 小林 | 101万人 |
10位 | 加藤 | 87万人 |
この上位10位の名字で日本の人口の1割を占めるというのですから、よく聞く名前のはずです。
11位は吉田さん、12位は山田さん、13位は佐々木さん、14位は山口さん、15位は松本さん、16位は井上さん、17位は木村さん、18位は林さん、19位は斎藤、20位は清水さんです。
苗字の歴史
みなさんの家系でもずっと苗字が継がれるわけで、例えば子供さんが出来ても名前は考えますが苗字に関しては考えたり、悩んだりすることはありませんよね。
どうして今、自分の苗字がそうなっているのか考えることもありませんし、中には苗字がないと同じ名前が多すぎて区別できないから見出しみたいなものとして考えている方もいるかもしれません。
しかし、苗字には歴史があって、調べますと自分の苗字の由来や意味がわかるかもしれませんし、もしかしたら、中には先祖が貴族の場合あるかもしれません。
苗字が日本で一般的に使用されるようになったのは、主に平安時代(794年から1185年)から鎌倉時代(1185年から1333年)にかけての時代です。起源は平安時代後期と言われておりまが、どうやら貴族達がお互いを区別する為に使い始めたのが始まりとされているようです。
一旦は、庶民も使い始めたようですが、戦国時代になると身分を分けることに利用されたため、一般の庶民が苗字を名乗れなくなってしまいました。
江戸時代になると苗字が身分証明としてさらに利用されることになり、禁令がでたために一般庶民は公的には苗字を名乗る事ができなくなりました。
そして時代は明治になりまして、明治維新後の1870年(明治3年)9月19日、当時は貴族と武士しか名乗ることが認められていなかった苗字を、平民でも名乗ることができる「平民苗字許可令」が明治政府によって出されました。 それまでは苗字を名乗るのは貴族と武士の特権でしたが、 平民にとっては、急に「苗字を名乗ってもいいよ」と言われてもあまりピンとこなかったようで、今イチ受けが悪かったようです。
その後、この「平民苗字許可令」があまりに普及しなかった為、(明治8)年2月13日、あらためて今度は、苗字の使用を義務づける「苗字必称義務令」という太政官布告を出し、すべての国民に苗字を名乗ることを義務づけました。これにより、必ず苗字を名乗ることが必要となり、現在に至っています。
こんな経緯があったのですね。
苗字の由来
1,貴族が源流の苗字
歴史的な背景から、武士や貴族の名前に由来する苗字もあります。これらの苗字は、家系や家族の歴史に深く関わっています。その中でも今日は特に名門中の名門という苗字を調べてみました。
それは『五摂家』と呼ばれていて、鎌倉時代に成立した、公家の中でも家格の頂点に 立った5家の一族です。いわば公家(貴族)の中でもエリート一族の家柄といえます。
その五家の一族は、
・近衛(このえ) ・鷹司(たかつ かさ) ・九条(くじょう) ・二条(にじょう)
・一条(いちじょう)
という苗字であり、現在でもこの苗字を引き継ぐ方はいらっしゃるそうです。
2,地名や風景からの取得
山田(やまだ)や川村(かわむら)など、地名や風景に由来する苗字があります。先祖がその地域に住んでいたことから苗字が付けられた場合が多いです。
3,職業に関連する苗字
仕事や職業に由来する苗字もあります。たとえば、 師の「鍛治」から「鍛治郎(かじろう)」や、「田中」は田畑を管理していたことから「田仲(たなか)」という苗字が付いたといわれています。
4,適当につけた
恐らくこれが一番多いのかと思いますが、なんせ『いきなり苗字付けろ』って言われても当時では情報がないので、『あの家がその苗字なら一緒でいい』ってぐらいの感覚だったのではないでしょうか?地方で同じ苗字が多いのもそんな理由だったからではないでしょうか?
苗字のルーツを探って見る
日本で一番多い苗字は、『佐藤』さんですが、佐藤さんがどんなルーツを辿ってきた苗字なのかみてみましょう。「藤」というのは、長期に渡って権力の中枢にあった一大勢力の「藤原氏」から来ているようです。所説あるようですが、当時、朝廷における次官の職位を務めたことに由来するもののようです。当然ながら領主や主君と同じ名字を家臣は名乗ることはできない背景もあって、佐藤氏は広がったとも考えられています。ただ、「佐藤さん」は全国で一番多い名前で、全ての佐藤さんがこの末裔とは考えにくいですから、明治維新の時に、横に習って付けて方が多いのではないでしょうか?
珍しい名前トップ10
順位 | 名前 | 人数 | 人数 |
---|---|---|---|
1位 | 竈門 | かまど,かまかど | 10人 |
2位 | 左衛門三郎 | さえもんさぶろう | 10人 |
3位 | 不死川 | しなずがわ,ふじがわ | 10人 |
4位 | 鰻 | うなぎ,むなぎ,まん | 20人 |
5位 | 小鳥遊 | たかなし | 30人 |
6位 | 甘露寺 | かんろじ | 50人 |
7位 | 栗花落 | つゆ,つゆり,つゆいり,つゆおち | 60人 |
8位 | 肉丸 | にくまる | 80人 |
9位 | 八月一日 | ほずみ,はっさく,やぶみ,ほづみ | 80人 |
10位 | 五百旗頭 | いおきべ,いおきと,いおりべ,いほきべ | 190人 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?生まれた時から何気なく使っている苗字ですが、意外なルーツや歴史に紐づいている事がわかりますよね。もしご自分の苗字が気になる方は、調べてみるのもいいかもしれません。
また、当たり前だと思っている苗字も、なんか自分で考えて付けれたらいいですよね。今の時代に苗字を自由に付けていいなんて事になったら、大変な事になりますよね。見たこともないカッコいい苗字が、でてくると思います。あ、でも一族で喧嘩になるから無理ですよね。
ハイ、そんなこんなで今日は苗字についてお伝えしてきました。
今日はここまでです。
ご視聴ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。