【豚肉】今さら聞けない!、豚バラ、豚こま、切り落としの違いについて

スーパーに行けばいつも並んでる豚肉。お値段もそこそこで私たち庶民の味方のお肉です。でも綺麗に並んでるスーパーのお肉もいろんな形のものがあって・・・

「どう違うのかよく分かっていない。でもなんとなく使っている。」
そんな方も多いのではないでしょうか?

そんな方のために、今日は広く一般的に使われる、豚バラ、豚こま(細切れ・小間切れ)、切り落としの違いについてお話をしていきます。

「豚肉」って一言で言っても、部位によって特徴や使い方などが大きく変わります。ちょっとした豚肉のお話ではありますが、今後、豚肉を選ぶ際に活用していただければと思います。

目次

豚肉の主なお肉の部位

まずは豚肉の部位を説明していきます。

  • 肩肉
  • 肩ロース肉
  • ロース肉
  • ヒレ肉
  • バラ肉
  • もも肉

肩肉

よく運動する部位なので、肉のきめがやや粗く、筋肉質で繊維が強く少し硬めで、赤身の多いのが特徴です。煮込料理に適していて、長時間煮込むと旨味が出ます。また脂身がほどよく入っており、味が濃くしっかりとした旨みが凝縮されています。キメはやや粗いですが、旨味とコクがあって、豚肉本来の味を楽しめる部位です。焼豚、煮込み、ソテーなど、幅広い料理に使えます。足先にいくと腕肉、「ウデ」とも言われます。

肩ロース肉

赤身の中に脂肪が粗く混ざり、コクのある濃厚な味わいがあります。ロース肉と比べると脂身が多いのですが、脂身と赤身のバランスがよくて、豚の旨みと食感を楽しめる部位であり、牛肉に負けない旨みやコクが感じられる濃厚な味わいが特徴です。ひき肉、角切り、薄切りなどでいろいろな料理に利用されます。ステーキやしゃぶしゃぶ、しょうが焼きなどの料理に向いています。

ロース肉

ロース肉は胸から腰の部分にかけての背中側の肉を指しています。肉のきめが細かく柔らかい部位で、豚肉の中で一番日本人に好まれており家庭でよく食べられている部位です。赤身と脂肪の割合がちょうどよく、柔らかさの中にも、しっかりとした歯ごたえがあるのが特徴です。特に肉の表面の脂には旨味と風味があります。豚肉の中では、高級品と言われる部位になります。ポークソテーやローストポーク、とんかつのような料理に適しています。

ヒレ肉

ロースの内側に左右1本ずつある部位のお肉です。一頭の豚から800g程度しか取れない貴重かつ高級な部位です。豚肉の部位の中で一番キメが細かくて柔らかい、あっさりと淡白な味が特徴です。脂肪分が少なくビタミンB1が豊富で、美肌効果も期待できます。肉はとてもやわらかくて淡泊なので、ヒレカツなどの油を使った料理との相性が抜群。脂っこいものが苦手な方などは、茹でて野菜などと合わせるのもおすすめです。最高級の部位です。

バラ肉

アバラ骨の周囲の肉を指します。赤身と脂身が三層に折り重なっていることから、「三枚肉」とも呼ばれます。ベーコンなどにも使われます。また、骨付きの豚バラ肉は、「スペアリブ」ともいいます。口当たりがやわらかく、濃厚な脂を感じられます。他の部位よりも脂の比率が高いため、角煮のように長時間煮込む料理でもジューシーな味わいが楽しめます。チャーシューなどもいいですよね。またスライスならしゃぶしゃぶに向いています。野菜との相性も良いため、豚キムチなどの炒め物にもおすすめです。

もも肉

後ろ足の付け根部分を言います。筋肉の多い赤身の代表的な部位ですので、全体的に脂肪が少なく、肉質はきめ細やかでやわらかい。煮込むとパサつきやすい部位のため、塊のままローストポークにしたり、焼き豚にもおすすめです。ヒレの次にビタミンB1を多く含んでいて、ソテー、ロースト、網焼き、カレーなど、どんなメニューにも合う万能な部位です。価格は比較的安価です。

豚肉に含まれる栄養素

豚肉にはたんぱく質が含まれています。とくに脂身の少ない部位に豊富に含まれる傾向にあります。たんぱく質は炭水化物、脂質とともに体に必要なエネルギーをつくり出します。

1日あたりのたんぱく質の摂取推奨量は、成人男性で60~65g、成人女性で50gとされています。

部位カロリータンパク質脂質糖質
201kcal18.5g14.6g0.1g
肩ロース237kcal17.1g19.2g0.1g
ロース248kcal19.3g19.2g0.1g
ヒレ118kcal22.2g3.7g0.3g
ばら366kcal14.4g35.4g0.1g
もも171kcal20.5g10.2g0.2g
ひき肉209kcal17.7g17.2g0.2g
参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年度版(八訂)」

良質なタンパク質

豚肉は、タンパク質の中でも良質なたんぱく質を含む食品です。
良質なたんぱく質を含む食品とは、必須アミノ酸が豊富、かつバランスよく含まれている食品のことを指します。必須アミノ酸は体内で合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。

たんぱく質は炭水化物、脂質とともに体に必要なエネルギーをつくり出し、筋肉や皮膚、毛髪の材料となったりホルモンなどを構成する成分となったりする栄養素です。

ビタミンB群

豚肉には、たんぱく質のほかに糖質をエネルギーに変える際に必要不可欠な「ビタミンB1」が豊富に含まれています。ビタミンB群は、体内のさまざまな代謝に関わる酵素の働きをサポートしており、とくにエネルギー代謝には欠かせない成分です。「ビタミンB1」は、牛肉や鶏肉の5~10倍近く含まれています。
「牛肉ばかり食べて飽きてきた」「豚肉ってヘルシーに食べられる?」ダイエット中の方でも豚肉は、オススメです。

ニラ・しょうが・ニンニクなどに含まれる「アリシン」がビタミンB1の吸収を高めてくれるので、一緒に調理して摂取するのもオススメ。

スーパーでよく見る、豚バラ、豚こま(細切れ・小間切れ)、切り落としとは?

切り落としとは?

切り落としは、肩ロース、ロース、バラ、ももなどを綺麗に形を揃えるために切り落としたものを「切り落とし」と言います。特徴として大きさはバラバラなのですが厚さは均一です。そして同じ部位が使われているため、目的も持って使いやすいし、 作る料理に合わせやすいと言えます。また一般的には、部位がラベルに表示されてますが、表示がない場合は腕の肉を使われることが多いそうです。

豚こま(細切れ・小間切れ)とは?

こま切れ(細切れ・小間切れ)は、肩、肩ロース、もも、バラ、ロース、うでなどいろいろな部位が混ざっています。それゆえ大きさも厚さもバラバラなのですが、そんな理由から比較的値段は安価でとても使いやすいのが特徴です。特に炒め物に適しており、豚肉のいろんな部位の味や食感が楽しむには、もってこいの商品です。普段使いに適しており価格も安くとても人気なのが細切れです。

こま切れ切り落とし薄切り
値段安い中間高い
部位不特定1種類1種類
大きさバラバラバラバラ均一
厚さバラバラ均一均一

おいしい豚肉を見分ける方法!

肉の色味

鮮度の良い豚肉は脂身が光沢ある乳白色、赤みは淡いピンク色をしています。対して時間がたつと、脂身が黄色っぽくなっていたり赤みが濃すぎたり茶色がかったりするので注意が必要です。

肉の質感

鮮度の良い豚肉の質感は、表面がみずみずしく、肉質がきめ細やかである。肉は性質上時間が経つと乾燥する傾向にあるので、みずみずしいものを選ぶのがポイントです。

ドリップが出ていないか

パック詰めしてあるトレイの中に赤い肉汁みたいなものがあるようなのを見たことはないでしょうか。これはタンパク質が溶け出した水分であり、旨味も一緒に出てしまっているため、おいしさが失われた証と言われています。

赤身と脂身の量をチェック

値段と量だけで購入を決めてしまうと、脂と赤身のバランスがわかりません。買ってみたら脂だらけだったとということにならないように注意しましょう。

スーパーのライティングに注意

スーパーの陳列棚には、豚肉が新鮮で美味しそうに見えるようなライトが当てられています。「スーパーで見たときはとても美味しそうな色をしていたのに、家へ帰ってみたらなんか色がくすんでる。」こんな経験は誰でもきっとあることだと思います。美味しい豚肉を選ぶ際は、一度そのライトの当たらないところで確認して、新鮮さを確かめることが美味しい豚肉を選ぶ時のポイントです

豚肉の部位を知って豚バラ、豚こま、切り落としを上手に使い分けよう。

さて今日は、豚肉についてお話してきました。食卓に飾る料理には豚肉が使われている割合がすごく高いと思います。今日お話ししたような豚肉のいろいろ部位の特徴を知って料理に生かせれば、昨日までより、もっと素敵な食卓になるかもしれません。ぜひ上手に豚肉を活用していただければと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次